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3Gハウス栽培生育管理システム(1棟用) 

 

 ハウス栽培は、季節や天候を問わず一定の温度環境で作物を栽培するための優れた設備です。

 

 しかし、ハウスを準備したとしても、肝心の温度管理が適正に行われなければ、良質の作物を栽培することはできません。

 

 閉ざされた狭い空間であるハウス内部は、直射日光で温度が上がり過ぎたり、逆に、過剰な換気で温度が低下しすぎたりなどで、植物にとって良好な環境を保つことは、実際のところかなり難しいと言えます。

 

 作物の生育に良い温度環境に保つためには、ハウスの外部と内部の温度差を把握し、栽培する作物に合った「生育適温」に調整することが重要です。

 

 本システムは、ハウス栽培における温度管理の手段をご提供し、良質の作物を育てるお手伝いをします。


3Gハウス栽培生育管理システム(1棟用) GGCS-01の概要

ハウス栽培管理概念図1棟用

  3Gハウス栽培生育管理システム(1棟用) GGCS-01(GreenHouse Growth Controll Sysytem 3G)は、温度条件に着目し、栽培する作物が好む環境温度(生育適温)に保つことで、高い収穫率を目指すシステムです。

 

  ビニールハウスに複数のセンサーを設置し、その温度データーを維持費が安いデーター専用の3G回線(携帯用無線通信)により、弊社のセンターサーバーを経由し、お手持ちのスマホなどを操作盤として、24時間管理することを可能にします。

 

ハウス栽培管理接続図

 GGCS-01は、温度センサー4個を備えた、1棟用のハウス栽培生育管理システムです。

 

 高性能温度センサーを、ハウス内部に3か所、外部に1か所、計4か所に設置し、ハウス内外の温度をグラフ表示するため、農作物の生育を確実に管理することができます。

 

 1棟専用として、コストを最小限に抑えました。

システム概要

システムブロック図
システムブロック図

 

動作説明(システムブロック図の説明)

数字@ コントロールユニット(3G回線)
コントロールユニットは、4個の温度センサーの情報を、携帯電話網(3G/LTE)を通して、1分間隔でセンターサーバーに送信します。
センターサーバーから返送された時刻情報で、コントロールユニットの内部時間を同期させます。

矢印下

数字@ センターサーバー(光回線)
センターサーバーは、コントロールユニットから送られてきた温度データーを受信し、収集、集計、図表化、グラフ化などの処理をを行った後、インターネット上のWebサーバーに転送します。

矢印下

数字@ 操作盤(スマホなど)(4G回線)
操作盤には、スマホ(またはPC、タブレット)などをそのまま使用し、4棟のそれぞれのハウスの現在の温度、24時間温度推移グラフ、10日間温度推移グラフなどを表示し、そのグラフに重ねて「生育適温範囲」を表示します。そのため、ハウス外部、内部の栽培環境が一目瞭然です。

 

システムの特長

ハウス内部の温度をリアルタイムに表示

 

 このシステムは、離れた場所にあるビニールハウスの内部や外部の温度を、スマホなどで表示し、現在および過去24時間(または10日間)の温度推移をリアルタイムに監視することができます。

栽培する作物の生育適温範囲を表示

 

 ハウス栽培において特に重要なのは温度です。スマホなどの画面に、過去24時間(10日間)のハウス内部の温度をグラフで表示するとともに、栽培する作物の生育適温範囲を重ねて表示するため、その枠内に収まるようにハウス内部の温度を管理することで、高い収穫率が期待できます。

4個の高精度温度センサーによるハウスの温度管理


 1台のコントロールユニットに、4個の高精度温度センサーを持ち、ハウスの様々な場所にセンサーを設置すれば、内部の温度分布を把握することができます。また、1個のセンサーをハウスの外部に設置することで、外部と内部の温度を比較でき、温度管理のためのハウス側面のビニールの開閉タイミングが容易に分ります。

表示画面

操作盤には、スマホ、タブレット、PCなどをそのまま利用

操作盤(スマホ画面)

ハウス内部の温度やグラフを見るための操作盤には、お手持ちのスマホ(android及びiPhone)が利用できます。もちろん、タブレットやPCも端末として使用できます。画面が大きい分、グラフ表示は見やすくなります。

 

操作盤最上部に最新のデーター取得日時を表示し、その下に最大4棟のハウス内部の温度を、リアルタイム(1分間隔)で表示します。

 

その下にグラフ表示ボタンがあり、上部横一列のボタンは、24時間表示、下段横一列のボタンは、10日間表示に、それぞれ切替えることができます。

 

最下段のオプション・ボタン(巻上器の開閉コントロール)は、現在開発中の機能です。

 

 

操作端末(スマホ、タブレット、PC)の表示画面

タイトルの下に、No.2棟のハウス内部の現在の温度、区間の最高温度とその発生日時、区間の平均温度、区間の最低温度と、その発生日時をそれぞれ表示します。

 

緑色の長方形の枠は、「生育適温範囲」を表し、それぞれ栽培する農作物に最適の温度範囲を示しており、この範囲に収まるようにハウス内部の温度を管理することで、高い収穫率を期待できます。

 

高温障害警戒ラインを上部に、生育停止警戒ラインを下部に表示しており、ハウス内部温度がこの上下のラインを超えた場合は、端末に対してメールによる警報を自動配信します。

 

最下部の横軸の12/15-12などの測定日時の中央の縦軸は、グラフと交差する点がその日時丁度であることを示しています。

 

下部の3色のバーは、グラフの時間軸を表示し、日時(12/15など)および午前(薄緑)、午後(薄赤)、夜間(薄青)と色分けして表示します。

 

スマホ使用の場合は、画面のサイズが限られるため、スクロールして表示します。

 

グラフ表示説明

 

24時間グラフ表示

 ハウス内部に生育適温範囲が25℃〜30℃の中温性野菜(メロン)を栽培している、24時間グラフの表示例です。

 

 24時間前から現在までの、10分間隔の温度グラフを1分毎に表示し、上部に現在の温度、過去24時間の最高、平均、最低温度の時刻と、その数値を表示します。

 

 ハウス外部にもセンサーを設置することで、ハウス内部の温度(No3グラフ)とハウス外側の温度(No1グラフ)を重ねて表示することで、ハウス内外の温度変化を比較して確認することができます。

 

 植物の生育に良い環境を保つためには、ハウスの内部温度と、外部とハウス内部の温度差を把握し、状況に応じて遮蔽と換気を適正に行い、ハウス内部を生育適温範囲に調整することが重要になります。

 

生育適温範囲(緑色の二重枠)を表示しているため、ハウス内部が、栽培する農作物が適正な温度に保たれているかどうかの判断が容易です。

 

収穫量の向上のため、ハウスの内部温度を、できるだけ生育適温範囲に近づけるようにします。具体的には、生育適温指数(GTI)をできるだけ0になるように温度管理を行います。

 

グラフ表示説明

 

10日間グラフ表示

 ハウス内部に生育適温範囲が25℃〜30℃の中温性野菜(メロン)を栽培している、10日間グラフの表示例です。

 

 10日間前から現在までの、10分間隔の温度推移グラフを1分毎に表示し、上部に現在の温度、過去10日間の最高、平均、最低温度の時刻とその数値を表示します。

 

 ハウス外部にも温度センサーを設置することで、ハウス内部の温度(No3グラフ)とハウス外部の温度(No1グラフ)を重ねて表示し、ハウス内外の温度変化を比較して確認することができます。

 

 10日間グラフは、ハウスの内部温度と外部との温度差を把握し、24時間グラフ同様、状況に応じて遮蔽と換気を適正に行い、ハウス内部を生育適温範囲に調整するために使用しますが、より長い期間の温度管理の経過を把握することができます。

 

生育適温範囲(緑色の二重枠)を表示しているため、ハウス内部が、栽培する農作物が適正な温度に保たれているかどうかが判断できます。

 

収穫量の向上のため、ハウスの内部温度を、できるだけ生育適温範囲に近づけるようにします。具体的には、生育適温指数(GTI)をできるだけ0になるように温度管理を行います。

 

グラフ表示10日説明

 

生育適温指数(GTI)について

 生育適温指数GTI(Growth Temperature index)は、弊社の発案ですが、ハウス内部の温度を生育適温に近づけるための数値(指標)です。このGTIを目安にすることで、ハウス内部の温度を、栽培している作物に最も適した温度で管理することが容易になります。

 

 GTIは、現在(一定期間)のハウス内部の温度が、生育適温範囲のどの位置にあるかを表わしており、GTIが「0」の場合は生育適温範囲のほぼ中央にあり、温度が上がれば、+1、+2、+3と数値が増え、+3以上になると生育適温範囲から高温の方へ外れたことになります。逆に温度が下がれば、-1、-2、-3と数値が減り、-3以下は生育適温範囲から低温の方へ外れたことになります。

 

 要するにGTIは、生育適温範囲の中央値と、実際のハウス内部(一定期間)の平均温度との差を表わしており、この値をできるだけ「0」に近づけることにより、ハウス内部を生育適温範囲に管理することにになります。

 

 GTIは0〜±3の値を持ち、次のような内容を表します。

 

GTIの値

概要説明

温度範囲(作物により異なる)

0

ハウス内部の平均温度は、栽培作物の生育適温範囲のほぼ中央

生育適温範囲の中央値より

±1℃未満(例:メロン栽培)

+1

ハウス内部の平均温度は、栽培作物の生育適温範囲内だが、やや高め

生育適温範囲の中央値より

+1℃〜+1.9℃(例:メロン栽培)

+2

ハウス内部の平均温度は、栽培作物の生育適温範囲内だが、かなり高め

生育適温範囲の中央値より

+2℃〜+2.4℃(例:メロン栽培)

+3

ハウス内部の平均温度は、栽培作物の生育適温範囲より高く、注意が必要

生育適温範囲の中央値より

+2.5℃以上(例:メロン栽培)

-1

ハウス内部の平均温度は、栽培作物の生育適温範囲内だが、やや低め

生育適温範囲の中央値より

-1℃〜-1.9℃(例:メロン栽培)

-2

ハウス内部の平均温度は、栽培作物の生育適温範囲内だが、かなり低め

生育適温範囲の中央値より

-2℃〜-2.4℃(例:メロン栽培)

-3

ハウス内部の平均温度は、栽培作物の生育適温範囲より低く、注意が必要

生育適温範囲の中央値より

-2.5℃以下(例:メロン栽培)

 

システム仕様

1棟の場合

コントロールユニットは、防滴構造になっており、ビニールハウスの内部や外部の任意の場所に設置することができます。

 

 コントロールユニットには4個の温度センサーが付属しており、各センサーケーブルの長さはそれぞれ最大10mです。

 

外部温度測定用としてハウス外部にセンサーを1個、他の3個は、ハウス内部の任意の温度測定場所に設置します。 

 

 

 

コントロールユニット仕様

コントロールユニット外観

 内部には動作状況を表示する液晶表示器があり、現在の日時、4か所の各温度、動作モードなどを、それぞれ表示します。また、設定スイッチにより、通常動作や電波状況表示モードに切替えることができます。

 

 本体を設置する場合、電波状況表示モードによって、アンテナを取り付ける位置や場所を、電波状況が最も良い場所を選んで設置することができます。

 

 外側は樹脂製の防滴構造のため、AC電源を確保できる場所であれば、ハウス内外のどこにでも設置することができます。

 

 

項目 内容・詳細 備考
主制御装置 1ボードマイコン ZB21K
表示装置(筐体内部) LCD表示器(20字×4行) バックライト付
通信アダプター MMLink Lite 3G(高機能版) 詳細は「通信仕様」参照
温度センサー 4点(各ケーブル 10m) 詳細は「センサー仕様」参照
外形・構造 W210 H210 D130 樹脂製、防滴構造
電源・消費電力 AC100V±10% 50/60Hz 15W  
重量 2Kg  

 

ハウス栽培生育管理システム外観寸法図

ハウス栽培管理システムT(コンパクト、低価格、1棟のみのハウス管理に)

 

ハウス栽培管生育理システムT外観図

 

センサー仕様

高性能ディジタル温度センサー採用!

 

センサー外観

 本システムの温度センサーは、−10〜+85℃において、±0.5℃の精度を持つ、Maxim Integrated Products Inc 製高性能ディジタル温度センサー素子(DS18B20)を採用しています。

 

 この素子は、ディジタルセンサーのため、調整不要で、長期間安定に作動します。

 

 なお、この温度センサーは、直径6mmのステンレス管の内部に樹脂で封入した、防水構造になっています。

 

 

項目 内容・詳細 備考
名称 ディジタル温度センサー 1-Wireデバイス
型名 DS18B20  
測定温度範囲 −55℃〜+125℃  
分解能 1/16℃  
ビット数 12ビット相当  
精度 ±0.5℃ −10〜+85℃において
変換時間 約750 ms 4個のセンサーを同時測定
外観 防水構造のステンレス製

センサー外観

 

温度計シェルター仕様

自然通風式ハウス専用温度計シェルター

 

温度シェルター外観

 ハウス専用温度計シェルターは、直射日光の影響を軽減し、自然通風による空気の対流によって、ハウス内外の気温を正確に測定します。

 

 温度センサーは着脱可能で、シェルターの下部にあるセンサー取付用のネジ式フィクサーを、手で回して固定します。

 

 本シェルターは、ハウスなどのパイプに、付属のU字ボルトで簡単に取り付けることができます。なお取付金具は、縦パイプ、横パイプ、どちらの方向にもにも取り付け可能です。

 

縦パイプ取付

縦パイプ取付

横パイプ取付

横パイプ取付

温度計シェルター仕様

 

 ・方式:自然通風式
 ・取付パイプ径:19mm〜30mm
 ・本体サイズ:φ90(W)×150(H)mm
 ・皿(エレメント)の枚数:6枚
 ・皿の単体寸法:φ90(W)×15(H)mm
 ・皿の色:白色
 ・皿の材質:ポリプロピレン
 ・皿シャフト:ステンレス

 

 

 

通信仕様

データー通信に、高信頼性通信アダプターと超低コストSIMカードを採用!

 

mmlink lite 3G

 本システムの通信ユニットには、安川情報システムの「低価格」、「グローバル対応」、「コンパクト」、「長期供給」が特長の、MMLink lite 3Gを採用しています。(左図)

 

 MMLink-Lite 3Gは、SIMフリーで、国内/海外の遠隔監視を実現する産業向けの通信アダプターです。

 

 また、ロケットモバイルのSIMカード(神プラン:月額300円)を採用し、超低コストながらも、3G方式の改良版で3.5G規格と呼ばれる、従来の5倍以上の通信速度の「HSDPA規格」による、高速で安定な通信インフラをを実現しています。

 

項目 内容・詳細 備考
通信ユニット MMLink Lite 3G(高機能版) 高機能版を使用
通信方式 800/850/900/1900/2100 MHz

850/900/1800/1900 MHz

通信速度

最大 (上り)5.76Mbps
    (下り)7.2Mbps

HSDPA規格
通信インタフェース

USB2.0 (Atypeコネクタ)
RS-232C

初期設定にUSB使用

通信にRS232C使用

アンテナ

通信用:SMAコネクタ
GPS用:SMAコネクタ

防水構造のリーフトップアンテナ採用
通信用SIMカード SIMカードスロット×1 ロケットモバイルのSIMカード(神プラン:月額300円)採用
電源 消費電力 DC5V〜24V、5W以下  
動作環境

使用温度 -30〜60℃
保存温度 -40〜80℃
湿度 25〜85% (結露なきこと)

 
外観・寸法 樹脂製 80×54×25 mm 突起部は含まず

 


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