[ MEGASYS ]  株式会社 メガシステム

ハウス栽培管理システム

ハウス内部

ハウス栽培における農作物の品質や収穫量は、温度管理が適正かどうかに大きく左右されます。そのため、ハウス内部の温度を、対象作物に応じた生育適温に管理することが重要になります。
 このシステムは、ハウス内部に温度センサーを設置し、維持費が安いデーター専用の3G回線により、ハウス内部の温度を24時間監視・管理することができます。
 なお、操作盤には、お手持ちのスマホをそのまま利用することができます。

 


生育適温について

 

作物には、それぞれの生育に適した温度があり、その「生育適温」の範囲で育てることが重要です。

 

ハウス栽培生育管理システムは、温度条件に着目し、栽培する作物にもっとも適した温度に保つことで、高い収穫率を目指します。


野菜づくりの環境条件


野菜づくりの基本は、それぞれの野菜が好む温度や光、土壌などの環境条件を整えることだと言われています。重要な環境条件としては、生育温度(それぞれの野菜が好む温度)、日照条件(陽性植物、半陰性植物、陰性植物に対応した日照)、土壌条件(土壌の種類、性質、PH)などがあります。

ハウス内部を生育適温に保つことが重要


環境条件のなかでも、とくに重要なのが温度条件です。野菜の作型によって、タネのまき時や植えつけの適正な時期とともに、栽培環境を、その野菜が好む「生育適温」に保つことが重要です。もちろん、野菜以外の果樹、花き栽培においても同様です。

下の表は、おもな野菜の生育温度を4つのグループに分けたもので、当システムの「生育適温」は、このデーターを基礎にしています。

 

高温性野菜

中温性野菜

冷涼性野菜a.

冷涼性野菜b

参考文献 ホームガーデン百科(アタリヤ農園)  URL:http://atariya.net/index.htm

マンゴー栽培の場合

マンゴー栽培の生育適温は20℃〜30℃です

マンゴー栽培は、温度管理が重要です。
低温期の11月〜3月頃は、水やりは控えめにし、乾燥気味にします。花芽分化には20℃以下の環境が必要になります。
花帆の伸長や開花、花粉の発芽、受粉昆虫の活動に適した温度は25℃前後です。
開花期は約1ヶ月ほど続きますので、側面のビニールをこまめに開閉し、できるだけ25℃前後を保ち、水切れがないようにします。
20℃以下、35℃以上では、ミニマンゴーが多くなるので注意を要します。
マンゴーは熱帯性植物なので、最低気温が15℃以下にならないように、温度管理を行います。

マンゴー開花 マンゴー結実 マンゴー釣下

システムの特長

ハウス内部の温度をリアルタイムに表示

 

このシステムは、ビニールハウス内部の温度を、スマホなどでリアルタイムに表示し、電波が届くところならどこでも、現在および過去24時間(または10日間)のハウス内部の温度を監視することができます。

栽培する作物の生育適温範囲を表示

 

ハウス栽培において特に重要なのは温度です。スマホなどの画面の温度グラフに、栽培する作物の生育適温範囲を重ねて表示します。その枠内に収まるようにハウス内部の温度を管理することで、高い収穫率が期待できます。

最大4棟のビニールハウスの温度管理が可能


1台のコントロールユニットで、最大4棟のビニールハウスの温度管理ができます。
また、管理するハウスが1棟の場合、ハウスの4か所にセンサーを設置すれば、ハウス内部の温度分布を詳細に把握することができます。なお、4個のうちの1個のセンサーを、ハウスの外に設置すれば、外部とハウス内部の温度とを対比して確認することができます。

システム概要

システムブロック図
システムブロック図

 

システムの動作説明(上図の説明)

数字@ コントロールユニット(3G回線)
コントロールユニットは、4個の温度センサーの情報を、携帯電話網(3G/LTE)を通して、1分間隔でセンターサーバーに送信します。(上り)
センターサーバーから返送された時刻情報に、コントロールユニットの内部時計を同期させます。巻き上げ機の操作指令があれば、出力接点を開閉させます(下り)。(ただし、巻き上げ機の操作機能は現在開発中です)

矢印下

数字@ センターサーバー(光回線)
センターサーバーは、コントロールユニットから送られてきた温度データーを受信し、収集、集計、図表化、グラフ化などの処理をを行った後、インターネット上のWebサーバーに転送します。(上り)
センターサーバーは、操作盤からの巻き上げ機の操作指令があれば、コントロールユニットにその情報を伝えます。(下り)。(ただし、巻き上げ機の操作機能は現在開発中です)

矢印下

数字@ 操作盤(スマホなど)(4G回線)
操作盤は4G回線の通常のスマホなどをそのまま使用し、4棟のそれぞれのハウスの現在の温度、24時間温度推移グラフ、10日間温度推移グラフなどを切替えて表示し、そのグラフに重ねて「生育適温範囲」を表示します。そのため、ハウス内部の栽培環境が一目瞭然です。(上り)
ハウスの内部温度が高すぎたり低すぎた場合、巻き上げ機の開閉ををリモートで操作し、温度をコントロールすることができます。(下り)。(ただし、巻き上げ機の操作機能は現在開発中です)

 

システム仕様

 本システムの本体(コントロールユニット)は、防滴構造になっており、ビニールハウスの内部や外部の適当な場所に、容易に設置することができます。
 本体にはは4個のセンサーケーブルが付属しており、それぞれ最大100mまで伸ばすことができます。

 

 1棟のみのハウスに設置する場合、ハウス内部の各温度測定ポイント(例えば、入り口付近、最奥部、天井、最下部など)に設置します。また、1個を外部温度との比較用に使用することもできます。(下左図参照)

 

 4棟のハウスに設置する場合、ひとつのハウスに本体と温度センサー、他の棟に各1個の温度センサーを設置します。

 

1棟の場合 4棟の場合

 

 

コントロールユニット仕様

コントロールユニット外観   コントロールユニットは、それぞれ100mまで伸ばせる4本の防水型温度センサーが付属しています。

 

 樹脂製の防滴構造のため、ハウス内外のどこにでも簡単に設置することができます。

 

 内部には動作状況を表す液晶表示器があり、現在の日時、各温度の表示、動作モードなどをそれぞれ表示します。また、設定スイッチにより、通常動作や電波状況表示モードを切替えることができます。

 

 コントロールユニットを設置する場合、電波状況表示モードによって、アンテナの位置や場所を、電波状況が最も良い場所を選んで設置することが、容易にできます。

 

項目 内容・詳細 備考
主制御装置 1ボードマイコン ZB21K
表示装置(筐体内部) LCD表示器(20字×4行) バックライト付
通信アダプター MMLink Lite 3G(高機能版) 詳細は「通信仕様」参照
温度センサー 4点(各ケーブル 最大長100m) 詳細は「センサー仕様」参照
制御出力 500W 8点(1a 2点×4)* 注 (注:制御出力は現在開発中)
外形・構造 W250 H350 D150 樹脂製、防滴構造
電源・消費電力 AC100V±10% 50/60Hz 100W  
重量 Kg  

 

センサー仕様

 本システムの温度センサーは、−55℃〜+125℃において、±0.5℃の精度を持つ、Maxim Integrated Products Inc 製高性能ディジタル温度センサー素子(DS18B20)を採用しています。(この素子は1-Wireデバイスと呼ばれ、1本のケーブルに多数のセンサーを接続して温度を読み取る機能があります。)
 ディジタル温度センサーのため、調整は不要で、長期間安定に作動します。
 DS18B20は、データー読取が基本的に電圧制御方式のため、長いセンサーケーブルに接続できないという欠点がありましたが、弊社開発のカレント通信方式により、長距離(最大100m)のセンサーケーブル接続が可能になりました。
 なお、弊社で使用している温度センサーは、温度センサー素子(DS18B20を)、直径6mmのステンレス管に入れ、エポキシ樹脂で封入した、防水構造になっています。

 

項目 内容・詳細 備考
名称 ディジタル温度センサー 1-Wireデバイス
型名 DS18B20  
測定温度範囲 −55℃〜+125℃  
分解能 1/16℃  
ビット数 12ビット相当  
精度 ±0.5℃ −10〜+85℃において
変換時間 約750 ms 4個のセンサーを同時測定
外観 防水構造のステンレス製

センサー外観

 

 

通信仕様

センサー外観  本システムの通信ユニットには、安川情報システムの「低価格」、「グローバル対応」、「コンパクト」、「長期供給」が特長の、MMLink lite 3Gを採用しています。(左図)

 

 MMLink-Lite 3Gは、SIMフリーで、国内/海外の遠隔監視を実現する産業向けの通信アダプターです。

 

 また、ロケットモバイルのSIMカード(神プラン:月額300円)を採用し、超低コストながらも、3G方式の改良版で3.5G規格と呼ばれる、従来の5倍以上の通信速度の「HSDPA規格」による、高速で安定な通信インフラをを実現しています。

 

項目 内容・詳細 備考
通信ユニット MMLink Lite 3G(高機能版) 高機能版を使用
通信方式 800/850/900/1900/2100 MHz

850/900/1800/1900 MHz

通信速度

最大 (上り)5.76Mbps
    (下り)7.2Mbps

HSDPA規格
通信インタフェース

USB2.0 (Atypeコネクタ)
RS-232C

初期設定にUSB使用

通信にRS232C使用

アンテナ

通信用:SMAコネクタ
GPS用:SMAコネクタ

防水構造のリーフトップアンテナ採用
通信用SIMカード SIMカードスロット×1 ロケットモバイルのSIMカード(神プラン:月額300円)採用
電源 消費電力 DC5V〜24V、5W以下  
動作環境

使用温度 -30〜60℃
保存温度 -40〜80℃
湿度 25〜85% (結露なきこと)

 
外観・寸法 樹脂製 80×54×25 mm 突起部は含まず

通信アダプター(MMLink-Lite 3G)について

弊社の対応

 弊社では、【MMLink-Lite 3G】に注目し、月額300円の格安SIM(ロケットモバイル)と組み合わせ、超低価格な通信コストを実現した、下記のような、各種のiot関連システムを開発し販売しています。

 

ハウス栽培生育管理システム(このシステム)
広域雨量情報システム(Rain Info System)
気象情報システム(Weather Vision)

 

 なお弊社では、【MMLink-Lite 3G】との接続のためのシリアル接続ケーブルを作製しております。安川情報システムでは販売していないため、弊社で作製したものですが、若干在庫がありますので、御入用の場合は、ご連絡ください。

操作盤(スマホ利用)

ハウス内部

ハウス内部の温度やグラフを見るための操作盤には、お手持ちのスマホ(android及びiPhone)がそのまま利用できます。もちろん、スマホより大きい画面のタブレットやPCも端末として使用でき、グラフ表示が見やすくなります。

 

操作盤最上部に最新のデーター取得日時を表示し、その下に最大4棟のハウス内部の温度を、リアルタイム(1分間隔)で表示します。

 

その下にグラフ表示ボタンがあり、上部横一列のボタンは、24時間表示、下段横一列のボタンは、10日間表示に、それぞれ切替えることができます。

 

最下段のオプション・ボタン(巻上器の開閉コントロール)は、現在開発中の機能です。


グラフ表示

操作端末(スマホ、タブレット、PC)の温度グラフ表示画面の説明

グラフ表示説明

 

スマホ使用の場合は、画面のサイズが限られるため、スクロールして表示する必要があります。
この例では、タイトルの下に、No.2棟のハウス内部の現在の温度、区間の最高温度とその発生日時、区間の平均温度、区間の最低温度とその発生日時をそれぞれ表示しています。
緑色の長方形の枠は、「生育適温範囲」を表し、それぞれ栽培する農作物に最適の温度範囲を示しており、この範囲に収まるようにハウス内部の温度を管理することで、高い収穫率を期待できます。
また、高温障害警戒ラインを上部に、生育停止警戒ラインを下部に表示しており、ハウス内部温度がこの上下のラインを超えた場合は、端末に対してメールによる警報を自動配信します。
最下部の横軸の12/15-12などの測定日時の中央の縦軸は、グラフと交差する点がその日時丁度であることを示しています。下部の3色のバーは、日時(12/15など)および午前(薄緑)、午後(薄赤)、夜間(薄青)と色分けし、グラフの時間軸をわかりやすく表示しています。

 

24時間グラフ画面

この例では、24時間前から現在までの、10分間隔の温度推移グラフを表示し、上部に現在の温度、24時間の最高温度、平均温度、最低温度の時刻とその数値を表示しています。
この例では、1個のセンサーをハウス外に設置することで、ハウス内部の温度(グラフ描画の赤)とハウス外側の温度(グラフ描画の青)を重ねて表示し、ハウス内外の温度対比を確認できます。
栽培する農作物に対応した生育適温範囲(緑色の枠)を表示し、ハウス内部が適正な温度に保たれているかどうかを一目で判断できます。
グラフ表示説明

 

10日間グラフ画面

この例では、10日間前から現在までの、10分間隔の温度推移グラフを表示し、上部に現在の温度、10日間の最高温度、平均温度、最低温度の時刻とその数値を表示しています。
この例では、1個のセンサーをハウス外に設置することで、ハウス内部の温度(グラフ描画の赤)とハウス外側の温度(グラフ描画の青)を重ねて表示し、ハウス内外の温度対比を確認できます。
栽培する農作物に対応した生育適温範囲(緑色の枠)を表示し、ハウス内部が適正な温度に保たれているかどうかを一目で判断できます。
グラフ表示10日説明


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